小説「クラリネット症候群」 乾くるみ/著 感想

乾くるみ著、「クラリネット症候群」を読みました。

中篇「マリオネット症候群」と「クラリネット症候群」の2作を収録。

「マリオネット症候群」のあらすじ
≪とにかく私は驚いた。ある晩、目覚めたら、勝手に動いている自分の身体。意識はハッキリしてるのに、声は誰にも通じない―まさか私、何かに乗っ取られちゃったの!?誰の仕業かと思っていたら、なんと操り主は、あこがれの森川先輩らしいの。でも、森川先輩って、殺されちゃったらしくって…それっていったい、どういうこと?とっても奇妙なパラサイト・ストーリー。≫


「クラリネット症候群」のあらすじ
≪ドレミ…の音が聞こえない? 巨乳で童顔、憧れの先輩であるエリちゃんの前でクラリネットが壊れた直後から、僕の耳はおかしくなった。しかも怪事件に巻き込まれ……。僕とエリちゃんの恋、そして事件の行方は?≫


どちらも高校生が主人公のミステリー。
両作品とも学園ミステリーといった感じで、人が死んでもそれほど深刻にはならないし、
難解なトリックとか、どんでん返しとか、そういうのも無く、軽い感じで読めます。

「マリオネット症候群」の方は、ブラックユーモアが効いていて、
事態は深刻になっていくはずなのになぜか可笑しな空気がず~っと漂っているし、
ちょっとした仕掛けは途中で気付いても、そこで終わることはなく、
行くところまで行っちゃうような、それはやり過ぎじゃないの~と思うような、
最後は“バカミス”的なオチもあって、面白かったです。
ミステリー的な面白さというよりは、“バカミス”的な面白さですね。



「クラリネット症候群」の方は、主人公が一定の文字だけ聞き取れなくて、間違った受け取り方をしてしまい、
それも全てエロい方に受け取ってしまうところなんかは面白かった。
けど、この話の肝となる秘密の暗号の解釈なんかは到底分かるはずも無く、
暗号ミステリーとしては面白いのかもしれませんが、
まったく自分が解けない分、話にのれないし、解かれた暗号をみても、おぉ~って気持ちにもならなかったので、
個人的には、ちょっといまいちでした。

乾さんの作品、読んだのはこれで3作品目でしたが
どうしても「イニシエーション・ラブ」のような衝撃を期待してしまうので、
一般的に面白い作品でも、やや厳しい感想になってしまいますね。

評価:★★★☆☆




過去に読んだ乾作品の感想↓
http://octobersky.at.webry.info/theme/6d80f97253.html





クラリネット症候群 (徳間文庫 い 51-1)
徳間書店
乾 くるみ


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    Excerpt: またまた来ました乾くるみ。今回はどんなトリックで楽しませてくれるか。 あの「イニシエーション・ラブ」「リピート」で日本中の読者をひっくり返らせた乾くるみの新刊が出ました... Weblog: Sasaki Takanori Online racked: 2008-04-14 19:47